「あしたでんき」で検索してたどり着いた方、まず最初にお伝えしなければならないことがある。あしたでんきは2022年6月30日をもって電力供給を終了しており、現在は新規申し込みも契約も一切できない。
かつては基本料金0円のシンプルな料金体系で人気を集めていたあしたでんき。東京電力ホールディングスのグループ会社であるTRENDE株式会社が運営していたことから、信頼性の面でも高い評判を得ていた。この記事では、あしたでんきがなぜサービス終了に至ったのか、利用者からの評判はどうだったのかを振り返りつつ、現在の乗り換え先としておすすめの電力会社も紹介する。

あしたでんきとは?基本情報をおさらい
あしたでんきは、東京電力ホールディングスのグループ会社「TRENDE株式会社」が2018年から提供していた新電力サービスだ。2016年の電力小売全面自由化を受け、2018年に設立された会社が手がけていた。
最大の特徴は基本料金0円という画期的な料金体系。電気を使った分だけ支払えばいいという、非常にわかりやすい料金プランが評判だった。
あしたでんきの基本情報(サービス終了済み)
- 運営会社:TRENDE株式会社(東京電力HD出資)
- サービス開始:2018年
- サービス終了:2022年6月30日
- 対象エリア:東北・東京・中部・関西・中国・九州電力エリア
- 料金体系:基本料金0円の従量課金制
あしたでんきのかつての評判・口コミ
サービス提供中のあしたでんきは、利用者から高い評判を得ていた。特に料金面での満足度が際立っていた。
良い口コミ・評判
利用者からは「電気代が月1,000〜3,000円安くなった」という声が多く見られた。基本料金0円という仕組みが、特に使用量が少ない一人暮らしや二人暮らしの世帯で大きなメリットになっていた。
また「東京電力グループだから安心して契約できた」「カスタマーサポートの対応が丁寧だった」という信頼性に関する評判も高かった。マイページからの使用量確認も見やすく、料金体系のシンプルさを評価する声が目立っていた。
悪い口コミ・注意点
一方で、いくつかのデメリットも指摘されていた。
- 支払い方法がクレジットカードのみ:口座振替やコンビニ払いに対応しておらず、クレジットカードを持っていない人は契約できなかった
- 対象エリアが限られていた:北海道・北陸・四国・沖縄エリアでは利用できなかった
- ポイント還元やセット割がなかった:ガスやスマホとのセット割引が一切なく、他サービスとの連携を重視する人にとっては物足りなかった
- オール電化向けプランがなかった:夜間料金が安くなるプランの提供がなく、オール電化住宅には不向きだった

あしたでんきがサービス終了した理由
あしたでんきが電力供給を終了した最大の原因は、天然ガス・石炭・石油などの電力の原材料となる資源価格の高騰だ。TRENDE株式会社は2022年4月27日に供給終了を発表し、同年6月30日をもって全契約を終了した。
2021年末から2022年にかけて、ロシアによるウクライナ侵攻の影響もあり、世界的にエネルギー価格が急騰。電力の卸売市場価格(JEPX)も記録的な高値を付け、多くの新電力が経営に行き詰まった。あしたでんきもこの価格高騰の影響を受け、「今後の状況が好転する見通しが立たない」として事業撤退を決断した。
あしたでんき以外にも、同時期に多くの新電力会社がサービス終了や新規受付停止に追い込まれた。新電力の撤退は電力市場のリスクを表す出来事として記憶されている。
あしたでんきの元利用者はどうすればいい?
あしたでんきのサービス終了に伴い、契約者は他の電力会社への切り替えが必要になった。すでに2022年時点で全契約が終了しているため、現在あしたでんきを利用している人はいない。
もし現在「あしたでんき」のような基本料金0円の電力会社を探しているなら、以下のような選択肢がある。
基本料金0円の新電力(記事執筆時点)
- Looopでんき:基本料金0円の市場連動型プラン。電力市場価格に連動するため、時間帯によって料金が変動する
- Japan電力:基本料金0円のプランを提供。使用量に応じた従量課金制
※料金プランは変更される可能性があるため、詳細は各社の公式サイトで確認すること。
あしたでんきに代わるおすすめの電力会社
あしたでんきの代わりとなる電力会社を選ぶ際のポイントは、料金の安さ・料金体系のシンプルさ・会社の安定性の3つだ。
東京ガスの電気
東京電力エリアで利用可能。ガスとのセット割引が適用でき、都市ガスとまとめることで光熱費トータルの節約が期待できる。大手のガス会社が運営しているため、経営の安定性も高い。公式サイトで料金シミュレーションが可能なので、実際の節約額を事前に確認できる。
CDエナジーダイレクト
中部電力と大阪ガスが出資する新電力。電気とガスをセットで契約すると両方の料金が0.5%割引になる。カテエネポイントも貯まり、生活サービスとの連携が充実している。
ENEOSでんき
ENEOS(旧JXTGエネルギー)が提供する電力サービス。使用量が多い家庭ほど割引率が高くなる料金体系で、ガソリン代の割引特典も受けられる。大手エネルギー企業のため、安定した供給が期待できる。

新電力を選ぶときに気をつけたいポイント
あしたでんきのサービス終了は、新電力選びにおけるリスクを改めて浮き彫りにした。新電力への切り替えを検討する際は、以下の点に注意しよう。
経営の安定性を確認する
自社発電設備を持っている会社や、大手企業グループに属している会社は、電力卸売市場の価格変動に対する耐性が高い。会社の資本力や事業規模は長期的に安定して電力を供給できるかの判断材料になる。
料金体系を細かくチェックする
基本料金だけでなく、従量料金の単価、燃料費調整額、再生可能エネルギー発電促進賦課金なども含めたトータルコストで比較することが大切だ。市場連動型プランの場合は、電力卸売市場の価格が高騰すると電気代が跳ね上がるリスクがあることも理解しておこう。
解約金・違約金の有無を確認する
万が一、乗り換えたい場合や会社がサービスを終了した場合に備えて、解約金・違約金の有無は事前に確認しておきたい。解約金0円の電力会社を選んでおくと、状況の変化にも柔軟に対応できる。
新電力がサービスを終了しても、電気の供給がいきなり止まることはない。地域の大手電力会社(東京電力など)が「経過措置」として電気を供給してくれる仕組みがある。ただし、経過措置の料金は割高になることが多いため、早めに新しい電力会社を見つけることが大切だ。
あしたでんきの評判から学ぶ電力会社選びのコツ
あしたでんきは「基本料金0円」「シンプルな料金体系」「東京電力グループの安心感」という3つの強みで、多くの利用者から高い評判を獲得した電力会社だった。サービス終了は残念だが、その評判から電力会社選びで何を重視すべきかのヒントが得られる。
- 料金のわかりやすさ:複雑な料金体系よりも、シンプルでわかりやすいプランを選ぶと満足度が高い
- トータルコスト:基本料金だけでなく、実際の月額料金で比較することが大切
- 会社の安定性:安さだけでなく、会社の経営基盤にも目を向ける
- 乗り換えのしやすさ:解約金なしの会社なら、不満があった時にすぐ変更できる

よくある質問(Q&A)
Q. あしたでんきはまだ申し込みできる?
いいえ。あしたでんきは2022年6月30日にサービスを終了しており、新規申し込みはできない。運営会社のTRENDE株式会社はすでに電力小売事業から撤退している。
Q. あしたでんきのような基本料金0円のプランはある?
記事執筆時点では、Looopでんきが基本料金0円(市場連動型)のプランを提供している。ただし、市場連動型は電力卸売価格によって料金が変動するため、あしたでんきの固定従量料金とは性質が異なる点に注意が必要だ。最新の情報は各社の公式サイトで確認してほしい。
Q. 新電力が倒産しても電気は止まらない?
止まらない。新電力がサービスを終了しても、地域の大手電力会社(東京電力や関西電力など)が「最終保障供給」として電力を供給する仕組みがある。ただし、最終保障供給の料金は通常より割高なので、なるべく早く新しい電力会社を見つけるのがおすすめだ。
Q. 電力会社を選ぶときに一番大事なことは?
自分の世帯の電力使用量に合ったプランを選ぶこと。月の使用量が少ない一人暮らしなら基本料金が安い会社、使用量が多いファミリー世帯なら従量料金の単価が安い会社を選ぶと、光熱費を効果的に抑えられる。
電力会社の切り替えは、Webで5分程度の手続きで済むケースがほとんどだ。あしたでんきの評判を調べてこのページにたどり着いた方は、現在利用できる電力会社の中から自分に合った1社を見つけてみてほしい。各社の公式サイトでは料金シミュレーションも提供されているので、実際の節約額をチェックしてから判断するのが賢い選び方だ。

