
「電力会社を切り替えたいけど、手続きが面倒そう」「今の電力会社に連絡しなきゃいけないの?」と不安に思っている方も多いかもしれません。
実は、電力会社の切り替えはWebで5〜10分あれば申し込みが完了します。現在の電力会社への解約連絡も不要で、工事の立ち会いも原則ありません。この記事では、2016年の電力自由化以降に可能になった電力会社の切り替え手順を、ステップごとに分かりやすく解説します。
電力自由化とは?切り替えが可能になった背景
2016年4月の電力小売全面自由化により、一般家庭でも電力会社を自由に選べるようになりました。それ以前は地域ごとの大手電力会社(東京電力・関西電力など)としか契約できませんでしたが、自由化後は新電力と呼ばれる新規参入事業者からも電気を購入できます。
2026年現在、ガス小売事業者を含めた電力関連の登録事業者数は700社以上にのぼり、消費者の選択肢は大幅に広がっています。各社が独自の料金プランやポイント還元、セット割引を展開しているため、自分のライフスタイルに合った会社を選ぶことで電気代の節約につながります。
切り替えに必要な準備
電力会社を切り替えるために必要なものは、たった2つだけです。
- お客様番号(契約番号):現在の電力会社の検針票やWebマイページに記載
- 供給地点特定番号(22桁):同じく検針票やWebマイページに記載
この2つの番号があれば、新しい電力会社のWebサイトからスムーズに申し込みができます。検針票が手元にない場合は、現在の電力会社のマイページにログインして確認しましょう。
なお、支払い方法としてクレジットカードや口座振替の情報も必要になります。申し込み前に手元に用意しておくと、よりスムーズに手続きが進みます。
検針票が見当たらない場合は、現在の電力会社のカスタマーセンターに電話で問い合わせることもできます。最近はスマートメーターの普及により紙の検針票が届かないケースも増えていますが、その場合はWebマイページで確認可能です。

切り替えの手順を3ステップで解説
ステップ1:乗り換え先の電力会社を選ぶ
まずは乗り換え先を決めます。料金シミュレーションを活用して、現在の契約と比較していくら安くなるかを具体的に確認しましょう。
エネチェンジのような比較サイトを使えば、複数の電力会社の料金を一度に比較できます。検針票の使用量を入力するだけで、年間の節約額が分かります。
比較する際は、キャンペーン割引だけでなく通常料金での比較も行うことが大切です。初年度のみ大幅割引が適用され、2年目以降は割高になるケースもあるためです。
ステップ2:新しい電力会社に申し込む
乗り換え先が決まったら、その会社の公式サイトから申し込みます。入力する情報は主に以下のとおりです。
- 氏名・住所・電話番号
- お客様番号(現在の契約番号)
- 供給地点特定番号(22桁)
- 希望する料金プラン
- 支払い方法(クレジットカードなど)
所要時間は5〜10分程度で、Webから24時間いつでも申し込みが可能です。
ステップ3:切り替え完了を待つ
申し込みが完了すると、現在の電力会社への解約手続きは新しい電力会社が代行してくれます。自分で解約の連絡をする必要はありません。
切り替えまでの期間は通常2週間〜1か月程度です。切り替え日は新しい電力会社から通知されますので、届いたメールやハガキを確認しておきましょう。切り替え当日も停電することはなく、シームレスに新しい契約に移行します。
引っ越しと同時に電力会社を変更する場合は、手続き方法が異なります。引っ越し先が決まった時点で新しい電力会社に「引っ越し先での新規申し込み」をし、現在の電力会社には自分で解約連絡をする必要があります。
切り替えに関する疑問を解消
工事は必要?
原則として工事は不要です。すでにスマートメーターが設置されている場合は、遠隔操作で切り替えが完了します。スマートメーターが未設置の場合は無料で交換されますが、短時間の作業で立ち会いも不要です。
切り替え中に停電する?
停電は発生しません。切り替え日にシームレスに契約が移行されるため、電気が使えなくなる瞬間はありません。送電網自体は地域の大手電力会社(送配電事業者)が管理しているため、どの電力会社と契約しても届く電気の品質は同じです。
今の電力会社に連絡しなくていい?
はい、現在の電力会社への解約連絡は不要です。新しい電力会社が解約手続きを代行してくれますので、申し込みだけで完了します。ただし、引っ越しの場合は自分で解約連絡が必要です。
賃貸でも切り替えできる?
ほとんどの賃貸物件で切り替え可能です。大家さんや管理会社の許可も不要です。ただし、マンション全体で一括受電契約をしている場合は個別の切り替えができないため、管理会社に確認してみてください。一括受電かどうかは、電気の契約先がマンション管理組合や管理会社名義になっていれば該当する可能性が高いです。

切り替えのベストタイミング
電力会社の切り替えは基本的にいつでも可能ですが、以下のタイミングが特におすすめです。
引っ越し時
引っ越しは電力会社を見直す絶好のタイミングです。新居の契約と同時に新電力に申し込めば、手続きが一度で済みます。入居日が決まったら早めに申し込むことで、入居初日から新しい電力会社のプランで利用開始できます。引っ越しの1か月前には手続きを済ませておくのが理想的です。
電気代が高くなる夏・冬の前
エアコンの使用で電気代が跳ね上がる夏(7〜8月)と冬(12〜2月)の前に切り替えると、電気代のピーク時期に安いプランの恩恵を受けられます。切り替えには2週間〜1か月かかるため、余裕を持って申し込みましょう。
キャンペーン実施中
多くの電力会社が期間限定でキャッシュバックやポイント還元のキャンペーンを実施しています。お得なキャンペーンを見つけたタイミングで切り替えるのも賢い方法です。ただし、キャンペーン終了後の通常料金も必ず確認しておきましょう。
よくある質問
Q. 切り替え後に元の電力会社に戻せる?
はい、戻せます。同じ手順で元の電力会社に申し込み直すだけです。解約金が無料の会社であれば、費用もかかりません。
Q. スマートメーターとは何?
通信機能を持つデジタル式の電力メーターです。30分ごとの電力使用量を自動で計測・送信できるため、検針員の訪問が不要になります。全国的にスマートメーターへの交換が進んでおり、ほとんどのご家庭で設置済みです。
Q. 切り替えにかかる費用は?
ほとんどの場合、切り替えにかかる費用は無料です。初期費用や事務手数料を請求する会社はほぼありません。スマートメーターの設置費用も無料です。
Q. 新電力が倒産したらどうなる?
万が一契約先の新電力が事業撤退や倒産をした場合でも、すぐに電気が止まることはありません。地域の大手電力会社が「経過措置プラン」として電力供給を継続する仕組みが整っています。ただし、速やかに新しい電力会社に切り替え手続きをすることが必要です。
Q. 解約金は発生する?
多くの新電力は解約金無料ですが、一部のプランでは契約期間の縛り(1〜2年)があり、途中解約で違約金が発生するケースがあります。契約前に解約条件を必ず確認しておきましょう。
Q. 電力会社を切り替えると電気の品質が変わる?
いいえ、届く電気の品質は全く変わりません。どの電力会社と契約しても、実際に電気を届ける送電線や変電設備は地域の送配電事業者(東京電力パワーグリッドなど)が管理しています。新電力はあくまで「電気を販売する会社」であり、送配電のインフラ自体は共通です。
Q. オール電化でも切り替えできる?
切り替え自体は可能ですが、注意が必要です。大手電力のオール電化向けプラン(夜間が割安な時間帯別プラン)から新電力に切り替えると、夜間割引がなくなり電気代が上がってしまう可能性があります。オール電化住宅にお住まいの方は、新電力各社のオール電化対応プランを慎重に比較してください。
切り替え後に確認しておくこと
電力会社の切り替えが完了したら、以下のポイントを確認しておくと安心です。
- 初回の請求書で料金が想定通りか確認する
- マイページにログインして使用量の推移をチェックする
- セット割やポイント還元が正しく適用されているか確認する
- 以前の電力会社から最終精算の請求が届くため、内容を確認する
万が一、想定よりも料金が高かった場合は、プラン変更や別の電力会社への再切り替えを検討しましょう。解約金無料のプランなら追加費用なしで変更できます。
資源エネルギー庁 電力会社の切り替え方法でも公式の手順が解説されています。

まとめ
電力会社の切り替えは、検針票を用意してWebで申し込むだけの3ステップで完了します。現在の電力会社への解約連絡は不要、工事も原則不要、費用も無料です。
切り替えまでの期間は2週間〜1か月程度。電気代が高くなる夏や冬の前に申し込めば、ピーク時期から安いプランの恩恵を受けられます。2026年現在、新電力の選択肢は年々充実しており、ライフスタイルに合ったプランを見つけやすい環境が整っています。まずはエネチェンジなどの比較サイトで料金シミュレーションをして、今の電気代と比べてみましょう。年間で数千円〜1万円以上の節約ができるケースも珍しくありません。

