「ガス代が高い」と感じていても、具体的にどうすれば安くなるのか分からないまま放置している方は少なくありません。
ガス代を安くする方法は大きく2つあります。ひとつはガス会社そのものを安い会社に切り替える方法、もうひとつは日々の生活習慣を見直してガスの使用量を減らす方法です。この2つを組み合わせることで、年間で数千円から数万円の節約が可能になります。
この記事では、都市ガスとプロパンガスそれぞれの節約ポイントを解説し、ガス代の内訳の見方から、今日からすぐに実践できる生活習慣の改善テクニックまで詳しくお伝えします。

都市ガスの安い会社の特徴
大手より3%から5%安い料金設定
都市ガスの自由化以降、新ガス会社は大手ガス会社より基本料金・従量料金ともに安いプランを提供しています。月のガス代が5,000円の場合、月あたり150円から250円、年間で2,000円から3,000円の節約になります。
「月150円しか変わらないなら面倒だ」と思うかもしれませんが、ポイントは一度切り替えればその後は何もしなくても毎月自動的に節約できるということです。5年、10年と続ければ無視できない金額になります。手続きもWebから5分程度で完了するので、手間に対するリターンは十分です。しかもガス会社の切り替えで届くガスの品質は全く変わらないので、デメリットはほぼありません。ガス代の節約は地味ですが着実に家計を楽にしてくれます。電気代の節約と合わせれば、光熱費全体で年間数万円の削減も十分に可能です。
電気セットでさらに割引
ガス単体の切り替えに加えて、電気とガスのセット割を活用するとさらに年間数千円の追加割引が受けられます。電力会社が提供するガスプランや、ガス会社が提供する電気プランなど、セットの組み合わせは複数あるので、自分の使用量で最もお得な組み合わせを探しましょう。
セット割の割引額だけでなく、電気料金自体の安さも含めて比較するのが重要です。ガスのセット割が魅力的でも、電気料金が割高だとトータルでは損をしてしまう場合があります。比較サイトを使えば、電気とガスのセット契約した場合とそれぞれ別会社にした場合のコストを簡単に比べることができます。セット割に飛びつく前に、必ず両方のパターンでシミュレーションしてみましょう。
プロパンガスの節約術
まずは適正価格を知る
プロパンガスは会社によって料金差が非常に大きい業界です。同じ地域でも会社が違えば月のガス代が2,000円から5,000円も変わることがあります。まずは自分の地域の適正価格を把握することが第一歩です。
プロパンガスの適正価格は地域によって異なりますが、基本料金は月1,500円から1,800円程度、従量料金は1立方メートルあたり300円から500円程度が目安です。現在の料金がこの範囲を大きく超えている場合は、割高な料金を支払っている可能性があります。検針票に記載されている単価と適正価格を比べてみるだけでも、今の料金が妥当かどうかの判断材料になります。
複数社から見積もりを取る
プロパンガスの料金を下げるもっとも確実な方法は、3社以上から見積もりを取って比較することです。プロパンガスは長年にわたり料金の不透明さが問題視されてきた業界で、言い値で高い料金を設定している会社もまだ残っています。
見積もり比較サービスを利用すれば、自分の住所に対応したプロパンガス会社の料金を無料で比較できます。切り替えによって月のガス代が半分近くになったという事例もあるので、プロパンガスを利用している方は一度チェックしてみる価値があります。特に地方在住で長年同じプロパンガス会社を使い続けている方は、相場よりかなり高い料金を支払っているケースが多いです。「うちは田舎だから高いのは仕方ない」と思い込んでいる方も、見積もり比較で驚くほど安くなる可能性があります。
ガス代の内訳を正しく理解する
ガス料金の内訳は「基本料金+従量料金(使用量×単価)+原料費調整額」で構成されています。ガス会社を比較する際に見るべきポイントは、基本料金の金額と従量料金の単価の2つです。
原料費調整額は天然ガスや原油の価格変動に連動して毎月変わるため、ガス会社の料金プラン比較にはあまり使えません。どのガス会社を選んでも原料費調整額は同じように変動するからです。
ただし注意が必要なのは、一部の新ガス会社が「原料費調整額の上限なし」のプランを提供しているケースです。大手ガス会社には原料費調整額の上限が設定されている場合がありますが、上限なしのプランでは燃料価格の高騰時にガス代が跳ね上がるリスクがあります。料金プランの比較時には、この点も確認しておきましょう。原料費調整額の上限があるかないかは、各社の重要事項説明書に明記されています。見落としがちなポイントですが、長期的に安心してガスを使うために必ずチェックしてください。

ガス代を安くする生活習慣
給湯温度を2度下げる
給湯器の設定温度を42度から40度に下げるだけで、年間2,000円から3,000円の節約になります。特に食器洗いの際は、お湯でなくてもぬるま湯や水で十分落ちる汚れが多いです。冬場の入浴時は少しぬるく感じるかもしれませんが、1週間ほどで慣れるのでぜひ試してみてください。最近の給湯器はリモコンで簡単に温度設定ができるので、食器洗いは37度、お風呂は40度など用途に応じて使い分けるとさらに効率的です。
お風呂の入り方を見直す
家族が時間を空けずに続けて入浴すれば、追い焚きの回数を減らせます。追い焚き1回あたり約50円のガス代がかかるため、1日1回減らすだけで月1,500円、年間18,000円の節約です。シャワーの時間を1分短くするだけでも、年間で約2,000円のガス代削減になります。風呂蓋をこまめに閉めてお湯の温度低下を防ぐのも効果的で、保温シートを併用すればさらにお湯が冷めにくくなります。
キッチンでの工夫
調理中は鍋に蓋をして加熱時間を短縮しましょう。蓋をするだけで沸騰までの時間が約3分の2に短縮されます。また、強火は鍋底からはみ出した分がエネルギーのロスになるので、中火がもっとも効率的な火加減です。下茹でや解凍は電子レンジを活用した方がガス代より安く済みます。
ガス料金に関する最新情報は資源エネルギー庁で確認できます。ガスの安全な使い方や基礎知識は日本ガス協会のサイトも参考になります。
ガス会社の切り替えに関するよくある質問
Q. ガス会社を切り替えるとガスの品質は変わる?
変わりません。どのガス会社と契約しても同じ導管を通じて同じガスが届きます。安全性にも差はありません。
Q. 都市ガスの自由化はいつから?
2017年4月に都市ガスの小売全面自由化がスタートしました。2026年現在では283社以上のガス小売事業者が登録されています。
Q. ガス会社の切り替えに工事は必要?
原則不要です。既存のガス管をそのまま使用するため、切り替え中にガスが止まることもありません。
Q. プロパンガスの場合もガス会社を変えられる?
はい、プロパンガスも会社を変更できます。プロパンガスは以前から自由競争の市場で、会社による料金差が大きいため、複数社の見積もりを取って比較することをおすすめします。
Q. 電気とガスはまとめた方がお得?
多くのケースではセット割が適用されるためお得です。東京ガスやCDエナジーダイレクトなら電気代0.5%割引になります。ただし別々の方が安いケースもあるため、両方でシミュレーションしましょう。

ガス代を節約するための基本テクニック
ガス会社の見直しに加えて、日常のガスの使い方を工夫することでさらに節約効果が高まります。
お風呂の入り方を工夫する
追い焚きは新しくお湯を溜めるよりもガス代がかかります。家族が時間を空けずに入浴すれば追い焚きの回数を減らせます。また、シャワーの使用時間を1分短くするだけで年間約2,000円の節約になります。
調理時のガスの使い方
鍋やフライパンの底の水滴を拭いてから火にかけると、余計なガスの消費を防げます。また、中火を基本にすることで効率的に加熱でき、ガスの無駄遣いを抑えられます。蓋を使うだけでも加熱時間を短縮できます。
給湯温度を見直す
給湯器の設定温度を1度下げるだけでガス代の節約につながります。食器洗いなら37〜38度、入浴なら40〜42度が適温の目安です。季節に応じて設定温度をこまめに調整しましょう。
電気とガスのセット割を活用する
電気とガスを同じ会社でまとめると、セット割引が適用されるケースが多いです。東京ガスやCDエナジーダイレクトなら電気代の0.5%が割引になります。請求書も一本化できて家計管理がラクになるメリットもあります。

2017年の都市ガス自由化以降、ガス会社の選択肢も広がっています。2026年現在では283社以上のガス小売事業者が登録されており、電気とガスのセット割を活用すれば光熱費全体を下げることも可能です。切り替え手続きはWebから簡単にでき、現在のガス会社への解約連絡も不要です。ガスの品質や安全性は変わりません。同じ導管を通じて同じガスが届くため、安心して切り替えが可能です。まずは検針票を用意して、電気とガスのセット割も含めた料金シミュレーションを試してみてください。
まとめ
ガス代を安くするには、ガス会社の切り替えと生活習慣の見直しの両方から攻めるのが効果的です。都市ガスなら新ガス会社への切り替えで3%から5%の料金削減、プロパンガスなら複数社の見積もり比較で大幅な節約が期待できます。
ガス会社の切り替えは一度やれば毎月自動で節約できるため、早く行動するほどお得です。生活習慣の改善は今日からすぐに始められるので、まずはできることから実践してみてください。小さな節約の積み重ねが、年間で大きな金額になります。電気代の見直しと合わせて取り組めば、光熱費全体で年間数万円の節約も夢ではありません。

