新電力への切り替えは驚くほど簡単
「電力会社の切り替え」と聞くと、面倒な手続きが必要なのではと身構えてしまう方もいるかもしれません。しかし実際には、Webでの申し込みは最短5分程度で完了します。
旧電力会社への解約手続きは新しい電力会社が代行してくれるため、自分でやることはほとんどありません。工事の立ち会いも原則不要で、日常生活に支障が出ることもなく切り替えが完了します。
この記事では、新電力への切り替え手順を申し込みから開通まで、ステップごとにわかりやすく解説します。

切り替え前に準備するもの
新電力への切り替えに必要なものは、以下の2つだけです。
- お客さま番号:現在契約中の電力会社が発行する番号。検針票やマイページで確認できる
- 供給地点特定番号:電気の届け先を特定する22桁の番号。検針票に記載されている
この2つの番号は、毎月届く検針票(電気使用量のお知らせ)に記載されています。ペーパーレスで検針票が届かない方は、現在の電力会社のマイページにログインすれば確認できます。
マイページのIDやパスワードがわからない場合は、電力会社のカスタマーセンターに連絡すれば教えてもらえます。
ステップ1:新しい電力会社を選ぶ
まずは切り替え先の電力会社を決めましょう。選ぶ際のポイントは以下の通りです。
- 月の電気使用量に合ったプランがあるか
- 供給エリアが自分の地域に対応しているか
- 解約金が0円かどうか
- セット割やポイント還元があるか
- 運営会社の経営基盤がしっかりしているか
各社の公式サイトで料金シミュレーションを行えば、自分の使用量での月額料金がわかります。エネチェンジなどの電力比較サイトを使えば、複数社をまとめて比較することも可能です。
電力会社の選び方について詳しくは電力会社の選び方ガイドを参考にしてみてください。
ステップ2:Webサイトから申し込む
切り替え先の電力会社が決まったら、その会社の公式サイトから申し込みを行います。申し込みフォームに入力する主な情報は以下の通りです。
- 氏名・住所・電話番号・メールアドレス
- 現在の電力会社名
- お客さま番号
- 供給地点特定番号
- 希望の料金プラン
- 支払い方法(クレジットカード・口座振替など)
入力自体は5分程度で完了します。旧電力会社への解約手続きは、新しい電力会社が自動で代行してくれるため、自分で連絡する必要はありません。

ステップ3:スマートメーターの確認と交換
電力会社の切り替えには、スマートメーターが必要です。スマートメーターとは、電気の使用量を30分ごとに自動で計測・通信する電力メーターのことです。
現在すでにスマートメーターが設置されている場合は、交換の必要はなくそのまま切り替えが進みます。まだ従来型(アナログ式)のメーターを使っている場合は、一般送配電事業者が無料で交換工事を行います。
- 交換費用は無料
- 交換工事は1軒あたり約15分で完了
- 交換時に短時間(15分程度)の停電が発生する場合がある
- 工事は原則立ち会い不要(外に設置されている場合)
なお、資源エネルギー庁によると、スマートメーターの全国導入はすでにかなり進んでいるため、交換が必要なケースは年々減少しています。
ステップ4:切り替え完了を待つ
申し込み後、実際に新しい電力会社からの供給が始まるまでには通常2週間〜1カ月程度かかります。この期間は旧電力会社からの供給が継続されるため、電気が使えなくなることはありません。
切り替え完了日が確定すると、新しい電力会社からメールやハガキで通知が届きます。切り替え当日も特に何かをする必要はなく、自動的に新しい会社からの供給に切り替わります。
切り替え時のよくある疑問
停電は起きる?
電力会社の切り替えに伴う停電は原則ありません。送電網は切り替え前後で変わらないため、シームレスに新しい会社の供給に移行します。スマートメーター交換時のみ約15分の停電が発生する可能性がありますが、事前に通知があります。
賃貸物件でも切り替えられる?
一般的な賃貸物件であれば、大家や管理会社への許可なく電力会社を切り替えられます。ただし、マンション全体で「一括受電」を導入している場合は切り替えできません。管理会社に確認してみましょう。
切り替えに費用はかかる?
電力会社の切り替えに費用はかかりません。申し込みの事務手数料も0円です。スマートメーターの交換が必要な場合も費用は無料です。

切り替え時の注意点
スムーズに切り替えるために、以下の点に注意しておきましょう。
- 供給地点特定番号を間違えない:22桁の番号を正確に入力する
- 引っ越しと同時の切り替えは手順が異なる:引っ越しの場合は旧電力会社への供給停止連絡が別途必要
- オール電化プランからの切り替えは慎重に:夜間料金が安いオール電化専用プランから通常プランに変更すると、かえって高くなるケースがある
- 切り替え完了まで旧プランの契約は解約しない:二重契約にはならないので安心してよい
特にオール電化住宅に住んでいる方は要注意です。現在のオール電化向けプラン(夜間割引が大きいプラン)から一般的な新電力プランに切り替えると、深夜の電気代が上がってしまう可能性があります。
切り替え後にやること
切り替えが完了したら、以下のことを確認しておきましょう。
- マイページに登録する:使用量や料金を確認できるようにしておく
- 最初の請求書を確認する:想定通りの料金になっているか、前の会社との差額をチェック
- ポイント還元の設定を確認:楽天ポイントやdポイントの連携が必要な場合は忘れずに設定
- セット割の適用を確認:ガスセット割などを適用している場合、正しく割引されているか確認
最初の2〜3カ月の請求書をチェックして、期待通りの節約効果が出ているか確認することが大切です。思ったより安くなっていない場合は、別のプランや別の会社への再切り替えも検討してみましょう。
電力会社の切り替えに関するよくある質問
Q. 電力会社を切り替えると電気の品質は変わる?
変わりません。どの電力会社と契約しても同じ送電網を通じて同じ品質の電気が届きます。新電力だから停電しやすくなるということもありません。
Q. 切り替えに工事は必要?
原則不要です。スマートメーターが未設置の場合のみ無料で交換されますが、短時間の作業で立ち会いも不要です。
Q. 切り替え手続きは面倒?
非常に簡単です。検針票のお客様番号と供給地点特定番号を用意し、新しい電力会社のWebサイトから申し込むだけ。5〜10分で完了し、現在の電力会社への解約連絡も不要です。
Q. 賃貸マンションでも切り替えできる?
ほとんどの賃貸物件で可能です。大家さんの許可も不要です。ただしマンション一括受電契約の場合は個別の切り替えができないため、管理会社に確認しましょう。
Q. 新電力が倒産したらどうなる?
電気がすぐに止まることはありません。地域の大手電力会社が「経過措置プラン」で供給を継続する仕組みがあります。ただし料金が割高になるため、速やかに新しい電力会社を選びましょう。

電気代を節約するための基本テクニック
電力会社の見直しに加えて、日常の電気の使い方を工夫することでさらに節約効果が高まります。
契約アンペアを見直す
契約アンペアを1段階下げるだけで、月約295円の基本料金を節約できます。一人暮らしなら20〜30A、二人暮らしなら30〜40A、ファミリーなら40〜50Aが目安です。ブレーカーが頻繁に落ちない範囲で見直してみましょう。
エアコンの使い方を工夫する
エアコンは家庭の電気消費量の中で大きな割合を占めます。環境省の推奨する室温目安は冷房時28度、暖房時20度です。フィルターを月1回清掃するだけで冷暖房効率が5〜10%向上します。また、30分以内の外出ならつけっぱなしの方が省エネになるケースもあります。
待機電力を減らす
使っていない家電のコンセントを抜くだけで年間約1,000円の節約効果があります。資源エネルギー庁のデータによると、家庭の消費電力のうち約5%が待機電力です。スイッチ付き電源タップを使えば、まとめてオフにできて手軽です。
LED照明に交換する
白熱電球からLEDに替えるだけで、照明の電気代を約80%カットできます。LED電球の寿命は約40,000時間と白熱電球の約40倍で、交換頻度も大幅に減ります。初期費用はかかりますが、電気代の節約分ですぐに元が取れます。

まとめ:5分の手続きで電気代が安くなる
新電力への切り替え手順をまとめると、以下の流れになります。
- 検針票を用意する(お客さま番号+供給地点特定番号)
- 切り替え先の電力会社を選ぶ
- 公式サイトから申し込む(約5分)
- 2週間〜1カ月で自動切り替え完了
必要な手続きはWebで5分程度の申し込みだけ。旧電力会社への連絡も不要、費用もゼロ、停電もなし。電気代を安くしたいなら、まずは検針票を手元に用意して各社のシミュレーションを試してみましょう。
電力会社の切り替えのメリット・デメリットについては電力会社の切り替えデメリット記事もあわせてチェックしてみてください。

