電気とガスを同じ会社にまとめると、セット割引が適用されてお得になる。そんな話を聞いたことはありませんか?
実際のところ、多くの家庭で年間2,400〜12,000円の節約が可能です。ただし、セットプランによって割引額や条件はさまざまで、自分に合ったプランを選ばないと思ったほどお得にならないこともあります。
この記事では、主要なセットプランの比較から、セット割のメリット・デメリット、向いている人・向いていない人の判断基準まで、わかりやすく解説していきます。

セット割のメリット
料金が安くなる
電気とガスをまとめることで、月200〜1,000円程度のセット割引が適用されます。年間にすると2,400〜12,000円のお得です。割引額は会社やプランによって異なりますが、光熱費が高い家庭ほどセット割の恩恵は大きくなります。
例えば、月の電気代が10,000円、ガス代が5,000円の家庭なら、セット割で月500円引きとして年間6,000円の節約になります。家族が多い家庭や冬場にガス暖房を使う家庭では、さらに節約額が大きくなるケースもあります。一度申し込めば毎月自動で割引が続くので、手間に対するリターンは非常に高い節約方法です。
セット割の割引方式は会社によって異なり、「定額割引(月○円引き)」と「定率割引(電気代の○%引き)」の2パターンがあります。使用量が多い家庭は定率割引の方がお得になりやすく、使用量が少ない家庭は定額割引の方が節約しやすいケースが多いです。自分の使用量に合った方式を選ぶことで、セット割の恩恵を最大化できます。
請求が一本化される
電気とガスの請求が1つにまとまるため、家計管理がとても楽になります。マイページも1つで済むので、毎月の使用量や料金を確認する手間も半減します。クレジットカードの引き落とし日もまとまるので、口座残高の管理もシンプルになるのが地味に便利なポイントです。マイページからは前月比や前年同月比もすぐに確認できるため、「今月は使いすぎかも」という気づきを得やすくなります。
ポイントが貯まりやすい
光熱費全体に対してポイント還元が付くため、別々に契約するよりポイントが効率的に貯まります。例えば東京ガスのパッチョポイントや、CDエナジーのカテエネポイントなど、各社独自のポイント制度があります。貯まったポイントは電気代やガス代の支払いに使えるので、実質的な割引と同じ効果があります。
主要なセットプラン
東京ガスの電気セット
東京ガスの電気をセットで利用すると、電気代が0.5%OFF+ガスとのセット特典が適用されます。東京エリアで手軽にまとめたい方にぴったりのプランです。大手インフラ企業の安心感があり、契約切り替えの手続きもWebから簡単に行えます。サポート体制も充実しているので、トラブル時にも安心です。パッチョポイントも電気とガスの両方から貯まるため、光熱費全体に対するポイント還元を効率よく受けられます。
大手電力のガスセット
東京電力や関西電力も都市ガスの販売を開始しています。既存の電気契約にガスを追加する形でセット割が適用されるため、すでに大手電力を使っている方にとっては最も手軽な選択肢です。特に関西電力の「なっトクパック」は、電気とガスをまとめることで年間5,000〜10,000円の節約が見込めると評判です。東京電力の「とくとくガスプラン」も同様に、電気とガスをまとめることでセット割引が適用されます。すでに大手電力を使っている方は、ガスを追加するだけなので手続きのハードルが非常に低い点もメリットです。
CDエナジーダイレクトのセットプラン
CDエナジーは電気とガスの両方を提供しており、セットで契約すると0.5%のセット割引+カテエネポイント還元が受けられます。ポイント還元率が比較的高く、電気の使用量が多いファミリー世帯では特にお得感があります。料金プランの種類も豊富なので、自分の使用量に合ったプランを選びやすいのがメリットです。
セット割のデメリット
最安ではないことも
電気とガスを別々の最安会社で契約した方が、トータルで安くなるケースもあります。セット割の金額が月300円でも、個別最安との差額が月500円あれば、セットにしない方が年間2,400円お得です。「まとめた方が安い」という思い込みは危険なので、必ず数字で比較するようにしましょう。
乗り換えが面倒になる
セット契約にすると、片方だけ乗り換えたい場合に手続きが複雑になることがあります。例えば、より安い電力会社が見つかったけれど、ガスのセット割がなくなるのが惜しくて乗り換えられない、というケースは少なくありません。常に最安を追い求めたい方にとっては、この縛りがストレスになる可能性があります。ただし、多くのセットプランは解約金0円のため、実際には縛りはそれほど厳しくありません。「面倒だからまとめたままにしておく」という心理的な縛りの方が大きいのが実情です。

セット割が向いている人
管理を楽にしたい方には、セット割が最適です。請求書が1つにまとまるだけで、毎月の家計管理のストレスがかなり減ります。また、電気とガスの切り替えを一度で済ませたい方や、「細かく最安を追わなくてもそれなりにお得になればOK」という方にもおすすめです。
特に、現在大手電力の標準プランを使っている方は、セットに切り替えるだけでコストダウンできるケースが多いので、検討してみる価値は大いにあります。
高齢のご家族がいる世帯にもセット割はおすすめです。請求先を一本化しておくと、万が一の支払い漏れが起きにくくなり、家族間の光熱費管理も簡単になります。「シンプルさ」自体が大きな価値になるのがセット割の隠れたメリットです。
セット割が向いていない人
最安を追求したい方は、電気とガスを個別に最安の会社で契約した方がトータルでは安くなる可能性があります。また、引っ越しの予定がある方は、エリアが変わるとセットプランが使えなくなることもあるので注意が必要です。
プロパンガスを利用している家庭も、セットプランの選択肢がほとんどないため、電気は電気で最もお得な会社を選ぶのが賢い判断です。
資源エネルギー庁では最新のエネルギー政策情報が確認できます。また、電力・ガス取引監視等委員会のサイトでは、電力・ガスの小売に関する制度や相談窓口の情報も掲載されています。
電力会社の切り替えに関するよくある質問
Q. 電力会社を切り替えると電気の品質は変わる?
変わりません。どの電力会社と契約しても同じ送電網を通じて同じ品質の電気が届きます。新電力だから停電しやすくなるということもありません。
Q. 切り替えに工事は必要?
原則不要です。スマートメーターが未設置の場合のみ無料で交換されますが、短時間の作業で立ち会いも不要です。
Q. 切り替え手続きは面倒?
非常に簡単です。検針票のお客様番号と供給地点特定番号を用意し、新しい電力会社のWebサイトから申し込むだけ。5〜10分で完了し、現在の電力会社への解約連絡も不要です。
Q. 賃貸マンションでも切り替えできる?
ほとんどの賃貸物件で可能です。大家さんの許可も不要です。ただしマンション一括受電契約の場合は個別の切り替えができないため、管理会社に確認しましょう。
Q. 新電力が倒産したらどうなる?
電気がすぐに止まることはありません。地域の大手電力会社が「経過措置プラン」で供給を継続する仕組みがあります。ただし料金が割高になるため、速やかに新しい電力会社を選びましょう。

電気代を節約するための基本テクニック
電力会社の見直しに加えて、日常の電気の使い方を工夫することでさらに節約効果が高まります。
契約アンペアを見直す
契約アンペアを1段階下げるだけで、月約295円の基本料金を節約できます。一人暮らしなら20〜30A、二人暮らしなら30〜40A、ファミリーなら40〜50Aが目安です。ブレーカーが頻繁に落ちない範囲で見直してみましょう。
エアコンの使い方を工夫する
エアコンは家庭の電気消費量の中で大きな割合を占めます。環境省の推奨する室温目安は冷房時28度、暖房時20度です。フィルターを月1回清掃するだけで冷暖房効率が5〜10%向上します。また、30分以内の外出ならつけっぱなしの方が省エネになるケースもあります。
待機電力を減らす
使っていない家電のコンセントを抜くだけで年間約1,000円の節約効果があります。資源エネルギー庁のデータによると、家庭の消費電力のうち約5%が待機電力です。スイッチ付き電源タップを使えば、まとめてオフにできて手軽です。
LED照明に交換する
白熱電球からLEDに替えるだけで、照明の電気代を約80%カットできます。LED電球の寿命は約40,000時間と白熱電球の約40倍で、交換頻度も大幅に減ります。初期費用はかかりますが、電気代の節約分ですぐに元が取れます。

まとめ
電気とガスのセット割は、管理の楽さ+年間数千〜1万円の節約が魅力のサービスです。多くの家庭にとってはまとめた方がお得になりますが、個別に最安を選んだ方がさらにお得になるケースもあります。大切なのは「なんとなく」で決めないこと。必ず年間コストを計算して、自分の家庭に合った選択をしてください。手続きは5分程度で完了するので、思い立ったらすぐに行動に移しましょう。

※2026年4月時点の情報です。最新の情報は各公式サイトでご確認ください。

