「コンセントを抜くと電気代が節約できる」と聞いたことがある方は多いでしょう。家電は電源を切っていても、コンセントにつながっているだけで微量の電力を消費し続けています。これが待機電力です。
待機電力は1つの家電あたりではわずかですが、家中の家電を合計すると、年間で約7,000円もの電気代になっているという試算もあります。この記事では、待機電力の仕組みや年間コスト、効果的な節約方法を詳しく解説します。

待機電力とは?なぜ電気を消費するの?
待機電力とは、家電製品の電源を切っていても、コンセントに差し込んでいるだけで消費される電力のことです。家電が待機電力を消費するのには、いくつかの理由があります。
- リモコン受信のため:テレビやエアコンは、リモコンからの信号を受け取るために常に待機しています
- タイマー機能の維持:時計表示やタイマー機能を持つ家電は、それらの機能を維持するために電力を消費しています
- ネットワーク接続の維持:スマート家電やWi-Fiルーターなど、常にネットワークに接続している機器は待機電力が発生します
- 充電回路の待機:充電器は、機器を外してもコンセントに差し込まれていれば微量の電力を消費します
待機電力による年間の電気代はいくら?
一般家庭の消費電力のうち、約5.1%が待機電力とされています。電気料金の目安単価31円/kWhで計算すると、1世帯あたりの待機電力による年間電気代は約7,000円程度です。
再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上げ分を加味した直近の試算では、年間約7,225円に達するというデータもあります。
「たった5%」と思うかもしれませんが、何もしなくても毎年7,000円以上が消えていると考えると、見過ごせない金額ではないでしょうか。
待機電力は家電を「使っていない」時間にかかるコストです。特に日中の外出時間が長い家庭では、待機電力の割合が相対的に大きくなります。
自分の家でどの機器が何ワット使っているのかは、コンセントとの間に挟むだけで測れるワットチェッカーを使うと数字で確認できます。対策する家電の優先順位をつけやすくなります。
待機電力が大きい家電はどれ?
すべての家電を一律にコンセントから抜く必要はありません。待機電力が大きい家電に絞って対策するのが効率的です。
| 家電 | 待機電力の目安 | 年間電気代の目安 |
|---|---|---|
| ガス温水器(給湯器) | 約7〜8W | 約1,900〜2,200円 |
| テレビ | 約0.3〜1.5W | 約80〜400円 |
| ビデオレコーダー | 約3〜5W | 約800〜1,400円 |
| エアコン | 約0.5〜1.0W | 約130〜270円 |
| パソコン(デスクトップ) | 約1〜3W | 約270〜810円 |
| 電話機(子機付き) | 約2〜3W | 約540〜810円 |
| 電気ポット | 約1〜2W(保温除く) | 約270〜540円 |
| 温水洗浄便座 | 約2〜5W | 約540〜1,350円 |

待機電力を減らす具体的な節約方法
節電タップ(スイッチ付き電源タップ)を使う
最も手軽で効果的な方法が、スイッチ付きの電源タップ(節電タップ)を使うことです。コンセントを抜き差しする手間なく、スイッチひとつで待機電力をカットできます。
テレビ周りのAV機器や、パソコンと周辺機器など、まとめてオフにできる家電グループに導入するのがおすすめです。
使わない家電のコンセントを抜く
シンプルですが効果的な方法です。以下の家電はコンセントを抜いても問題が少ないため、対策しやすいでしょう。
- ドライヤー
- 電気ケトル
- スマホの充電器(充電していないとき)
- ゲーム機(使わない日)
- 扇風機やヒーターなどの季節家電
コンセントを抜くと不便な家電もある
一方で、コンセントを抜くと設定がリセットされたり、機能に支障が出る家電もあります。以下の家電はコンセントを抜かないほうがいいケースが多いです。
- 冷蔵庫:常時稼働が前提。電源を切ると食品が傷みます
- Wi-Fiルーター:抜くとネット接続が切れてスマート家電やセキュリティ機器も停止します
- ビデオレコーダー(録画予約がある場合):電源を切ると予約録画が実行されません
- エアコン(使用シーズン中):コンセントを抜いた後すぐに再起動するとコンプレッサーに負荷がかかる場合があります
エアコンのコンセントを抜いた後に再び電源を入れる場合は、コンセントを差してから数分間待ってから起動するのがメーカー推奨の使い方です。すぐに起動すると故障の原因になることがあります。
スマートプラグで自動制御する
スマートプラグを使えば、スマホアプリやスマートスピーカーから電源のON/OFFを遠隔で操作できます。タイマー設定で深夜や外出時に自動でオフにすることも可能です。
数千円で購入でき、設定も簡単なので、手軽に待機電力対策をしたい方にはおすすめのアイテムです。
省エネ家電に買い替える
最新の家電は待機電力が大幅に低減されています。特にテレビやエアコンなどは、最新モデルの待機電力は旧モデルの半分以下に抑えられている製品も多くあります。家電の買い替え時には、待機電力の数値もチェックしてみましょう。

待機電力の節約で年間いくら浮く?
すべての待機電力をゼロにすることは現実的ではありませんが、対策しやすい家電を中心に取り組むだけでも、年間2,000〜4,000円程度の節約は見込めます。
- テレビ周りのAV機器を節電タップで管理:年間約1,000〜2,000円
- 充電器やドライヤーなどのコンセントを抜く:年間約500〜1,000円
- 季節外れの家電のコンセントを抜く:年間約300〜500円
大きな金額ではないように感じるかもしれませんが、他の節約方法と組み合わせれば、全体の電気代削減に貢献します。何より、コンセントを管理するだけなのでコストがかからないのが最大のメリットです。
Q&Aコーナー:待機電力の節約でよくある質問
Q. 待機電力を完全にゼロにすることはできる?
コンセントを抜けば待機電力はゼロになりますが、冷蔵庫やWi-Fiルーターなど常時稼働が必要な家電もあるため、家中すべてをゼロにするのは現実的ではありません。対策しやすい家電に絞って取り組むのがおすすめです。
Q. コンセントを頻繁に抜き差しすると壊れない?
一般的な家電であれば、通常の抜き差しで壊れることはほとんどありません。ただし、パソコンなど精密機器は正しくシャットダウンしてからコンセントを抜きましょう。
Q. 節電タップはどこで買える?
家電量販店やホームセンター、ネット通販で手軽に購入できます。個別スイッチ付きタイプを選ぶと、使いたい家電だけ通電させられるので便利です。

まとめ
待機電力と節約のポイントを振り返りましょう。
- 待機電力は家庭の消費電力の約5.1%、年間約7,000円のコスト
- ガス給湯器やビデオレコーダーなど、待機電力が大きい家電に重点的に対策
- 節電タップ(スイッチ付き電源タップ)が最も手軽で効果的
- 充電器やドライヤーは使わないときにコンセントを抜く
- 冷蔵庫やWi-Fiルーターはコンセントを抜かないほうがいい
- スマートプラグで自動制御するのも便利
- 対策しやすい家電に絞って取り組めば、年間2,000〜4,000円の節約が見込める
待機電力の節約はコストゼロで始められる手軽な節約術です。まずは節電タップを1つ買って、テレビ周りから始めてみてはいかがでしょうか。
参考サイト:


