2017年のガス小売全面自由化により、都市ガスも電力と同じように自由にガス会社を選べるようになった。ガス会社を切り替えるだけで、ガスの品質は変わらないまま月々のガス代を安くできる可能性がある。
この記事では、都市ガスの切り替えにおすすめのガス会社を紹介し、ガス会社の選び方・切り替え手順・注意点をわかりやすく解説する。

都市ガスの切り替えとは?
都市ガスの切り替えとは、現在契約しているガス会社から、別のガス会社に契約を変更することだ。2017年4月のガス小売全面自由化により、消費者は自由にガス会社を選べるようになった。
都市ガス切り替えの基本ポイント
- 届くガスの品質は変わらない(同じガス管を通るため)
- ガス管の工事は不要(既存のインフラをそのまま使用)
- 切り替えに伴うガスの停止はない
- 手続きはWebで5分程度で完了
- 現在のガス会社への解約連絡は不要(切り替え先が代行)
ガス代を下げる方法は契約先の見直しだけではない。家庭で使うガスの多くは給湯に回っているため、お湯の使用量を抑える工夫を並行して進めると効果が重なる。手軽なのは、シャワーヘッドを節水タイプに交換する方法だ。
都市ガスの切り替えにおすすめのガス会社
都市ガスのおすすめ会社は、お住まいのエリアによって異なる。ここでは、主要エリアで人気のガス会社を紹介する。
エルピオ都市ガス
関東(東京ガスエリア)・中部(東邦ガスエリア)・九州(西部ガスエリア)で利用できる都市ガス会社。料金の安さに定評があり、東京ガスエリアでは4人家族で年間約7,000円程度の節約が期待できるとされている。
エルピオはもともとLPガスの供給で長い歴史を持つ会社で、安い料金を実現するためにサービスを必要最低限に絞っている。ポイント還元や特典は少ないが、純粋にガス代を安くしたい人にはおすすめだ。
レモンガス
関東エリア(東京都・神奈川県・埼玉県)を中心に都市ガスとプロパンガスの両方を提供しているガス会社。東京ガスの一般料金と比較して基本料金が安いのが特徴で、使用量が少ない世帯でもメリットが出やすい。
CDエナジーダイレクト
中部電力と大阪ガスが出資する新電力・ガス会社。電気とガスをセットで契約すると、両方の料金が0.5%割引になるのが魅力だ。カテエネポイントも貯まるので、ポイントサービスを重視する人に向いている。東京ガスエリアで利用可能。
ニチガス
都市ガスとプロパンガスの両方を扱う老舗ガス会社。「でガ割」として電気とガスのセットプランを提供しており、ガスと電気をまとめて節約したい人におすすめだ。東京ガスエリアで利用できる。
大阪ガスの電気(関西エリア)
関西エリアでは、大阪ガスが電気とガスのセット割引を提供している。すでに大阪ガスをお使いの方は、電気もまとめることで光熱費全体の節約が期待できる。

都市ガス会社の選び方のポイント
1. 自分のエリアで利用可能か確認する
まず大前提として、そのガス会社が自分の住んでいるエリアに対応しているかを確認しよう。都市ガスの小売会社は、すべてのエリアに対応しているわけではない。公式サイトで供給エリアを確認できる。
2. 料金を実際にシミュレーションする
ガス代は使用量によって節約額が変わるため、公式サイトの料金シミュレーションを使って実際の節約額を確認しよう。基本料金と従量料金の両方を比較することが大切だ。
3. セット割引をチェックする
電気とガスをセットで契約すると割引が適用される会社が多い。すでに電力会社を切り替えている場合や、これから切り替えを考えている場合は、ガスと電気をまとめたときの合計節約額で比較しよう。
4. 解約金の有無を確認する
ほとんどの都市ガス小売会社は解約金無料だが、一部のプランでは最低利用期間や解約金が設定されている場合がある。契約前に確認しておこう。
都市ガスの品質はどの会社から買っても同じだ。同じガス管を使って供給されるため、ガスの成分や安全性に差はない。つまり、基本的には料金とサービス内容で選ぶのが合理的だ。
都市ガスの切り替え手順
都市ガスの切り替え手順は、電力会社の切り替えと同じくらい簡単だ。
ステップ1:検針票を用意する
現在のガス会社の検針票(請求書)を手元に用意しよう。以下の情報が必要になる。
- お客様番号
- 供給地点特定番号
- 現在のガス会社名
ステップ2:Webから申し込む
切り替え先のガス会社の公式サイトから申し込む。必要事項の入力は5分程度で完了する。
ステップ3:切り替え完了を待つ
申し込みから切り替え完了まで、通常2〜3週間程度かかる。この間、ガスが使えなくなることはない。切り替えが完了すると、新しいガス会社から通知が届く。
現在のガス会社への解約連絡は不要。切り替え先のガス会社がすべての手続きを代行してくれる。

都市ガスを切り替える際の注意点
マンション一括受電の場合は切り替えできない
マンション全体でガスの一括契約をしている場合は、個別にガス会社を切り替えることができない。契約形態は管理会社に確認しよう。
プロパンガスからの切り替えとは異なる
この記事で解説しているのは「都市ガスの小売会社の変更」だ。プロパンガスから都市ガスへの切り替えは、配管工事が必要になるため、手続きや費用が大きく異なる。
キャンペーンの適用条件を確認する
ガス会社によっては、新規契約時にキャッシュバックやポイント付与などのキャンペーンを実施していることがある。ただし、キャンペーンの適用条件(最低利用期間など)を事前に確認しておこう。
都市ガスの切り替えで得する人・損する人
都市ガスの切り替えは多くの人にメリットがあるが、すべての人に当てはまるわけではない。自分がどちらに該当するか確認してみよう。
切り替えで得する人
- 月のガス代が3,000円以上の家庭:使用量が多いほど節約額が大きい
- 電気もまとめて切り替えを検討している人:セット割引でさらにお得に
- ガス会社を一度も変えたことがない人:大手ガス会社の標準料金のまま使っている可能性が高い
- 引っ越し直後の人:新居のガス契約と同時に安い会社を選べる
切り替えの効果が小さい人
- 月のガス使用量がごくわずかな人:節約額が年間数百円程度にとどまる
- すでに安いガス会社と契約している人:料金シミュレーションで確認を
- マンション一括受電の物件に住んでいる人:個別の切り替えができない
切り替えの判断基準
公式サイトの料金シミュレーションを使って、年間の節約額を確認しよう。年間3,000円以上の節約が見込めるなら、切り替えを検討する価値がある。手続きは5分程度で、ガスの品質も変わらないので、リスクはほとんどない。
切り替えの効果が小さいと判定された家庭でも、冬場の追い焚きを減らせばガス代は変わってくる。湯温が下がりにくくなる保温シートを使っている家庭も多い。
エリア別のおすすめガス会社まとめ
お住まいのエリアによって選べるガス会社が異なるため、エリア別のおすすめを整理した。
- 東京ガスエリア(関東):エルピオ都市ガス、レモンガス、CDエナジーダイレクト、ニチガス
- 東邦ガスエリア(中部):エルピオ都市ガス、CDエナジーダイレクト
- 大阪ガスエリア(関西):大阪ガスの電気・ガスセット、関電ガス
- 西部ガスエリア(九州):エルピオ都市ガス
まずは自分のエリアで利用可能なガス会社を確認し、料金シミュレーションで比較してみよう。各社の公式サイトで簡単にシミュレーションできる。

都市ガスの切り替えで活用したい比較サイト
都市ガスの切り替えを検討するなら、比較サイトを活用して効率よく情報を集めるのがおすすめだ。
- エネチェンジ:郵便番号と使用量を入力するだけで、自分のエリアで利用可能なガス会社の料金を一覧で比較できる。電気とガスの同時比較も可能
- セレクトラ:料金プランの詳細な比較や、各ガス会社のメリット・デメリットを詳しく解説している
- 各ガス会社の公式サイト:料金シミュレーション機能で、実際にいくら安くなるか具体的な金額を確認できる
比較サイトで目星をつけたら、気になるガス会社の公式サイトで詳細を確認し、実際の節約額をシミュレーションしてみよう。数社のシミュレーション結果を比較すれば、自分にとってベストなガス会社が見つかるはずだ。

よくある質問(Q&A)
Q. 都市ガスの切り替えで工事は必要?
不要。既存のガス管をそのまま使うため、工事や設備の変更は一切ない。立ち会いも不要で、自動的に切り替わる。
Q. 賃貸でも都市ガスの切り替えはできる?
個別にガス会社と契約している場合は、賃貸でも切り替え可能だ。大家さんの許可が不要なケースがほとんどだが、念のため賃貸借契約書を確認しておくと安心。
Q. 切り替え後にガスが止まることはある?
ない。切り替えは事務的な処理のみで、ガスの供給が途切れることは一切ない。使い勝手も変わらない。
Q. 元のガス会社に戻すことはできる?
できる。ガス会社の切り替えは何度でも自由に行える。解約金がかからない会社を選んでおけば、気軽に試すことができる。
Q. 都市ガスの切り替えでどのくらい安くなる?
節約額は使用量やエリアによって異なるが、年間で3,000〜10,000円程度の節約が目安だ。使用量が多いファミリー世帯ほど節約額が大きくなる傾向がある。各社の料金シミュレーションで、実際の節約額を確認してみよう。
都市ガスの切り替えは、手続きが簡単でリスクがほとんどない、おすすめの節約方法だ。ガスの品質は変わらず、工事も不要。まだ一度も切り替えたことがない方は、まず料金シミュレーションで節約額を確認するところから始めてみてほしい。


