プロパンガスの料金は都市ガスの約1.5〜2倍と言われており、毎月のガス代の高さに悩んでいる家庭は多い。しかし、正しい節約方法を実践すれば、プロパンガスでも年間1万円以上のガス代削減が十分に可能だ。
この記事では、プロパンガスのガス代を安くするための具体的な節約方法を10個厳選して紹介する。すぐに実践できるものから、大きな節約効果が見込めるものまで、優先度順に解説していく。

【効果大】ガス会社を切り替える
プロパンガスの節約方法の中で、もっとも節約効果が大きいのがガス会社の切り替えだ。プロパンガスは自由料金制のため、ガス会社によって料金に大きな差がある。同じエリアでも、月額で3,000〜5,000円以上安くなるケースも珍しくない。
一括見積もりサービスを利用すれば、複数のガス会社から無料で見積もりを取れる。切り替え手続きは新しいガス会社がほとんど代行してくれるので、手間もほとんどかからない。
ガス会社切り替えの節約効果の目安
- 従量単価が100円/m³安くなった場合:月10m³利用で月1,000円、年12,000円の節約
- 従量単価が200円/m³安くなった場合:月10m³利用で月2,000円、年24,000円の節約
※持ち家の方限定。賃貸の場合は大家さんの許可が必要。
【効果大】値下げ交渉をする
ガス会社を変えずに料金を下げたい場合は、今のガス会社に値下げ交渉をする方法がある。他社の見積もり結果を持参して「この価格にならないか」と相談すると、値下げに応じてくれるケースも多い。
交渉のコツは、具体的な数字を示すこと。「他社ならm³あたり○○円で供給してもらえる」と伝えると、相手も検討しやすい。ただし、口約束だけでの値下げは後から元に戻されるリスクがあるため、書面での確認を忘れずに。
【効果中】お風呂の使い方を見直す
ガス代の中でもっとも大きな割合を占めるのがお風呂だ。家庭で使うガスの約75%が給湯に使われていると言われている。お風呂の使い方を見直すだけで、大きな節約効果が期待できる。
シャワーの時間を短くする
シャワーを1分短くするだけで、年間約2,000円の節約になると言われている。家族全員が実践すれば、その効果は人数分だけ大きくなる。
追い焚きの回数を減らす
追い焚きは大量のガスを消費する。家族の入浴時間をなるべくまとめて、お湯が冷める前に全員が入浴するようにしよう。保温シートやお風呂のフタを使って湯温の低下を防ぐのも効果的だ。
湯船に浮かべるタイプの保温シートは数百円から手に入り、フタと併用している家庭も多い。
お風呂のお湯の量を減らす
湯船に張るお湯の量を減らすことで、お湯を沸かすためのガスの消費量を抑えられる。浴槽の8割程度まで入れるのを7割に減らすだけでも、長い目で見ると差が出る。

【効果中】節水シャワーヘッドに交換する
節水シャワーヘッドに交換すると、水の使用量を30〜50%カットできる。お湯の量が減れば、それだけガスの消費量も減る。初期投資は2,000〜5,000円程度だが、数ヶ月で元が取れる計算だ。
節水シャワーヘッドは通販やホームセンターで購入でき、工具不要で簡単に取り付けられるものが多い。賃貸でも使えるので、すぐに始められる節約方法だ。
【効果中】給湯器の設定温度を見直す
給湯器の設定温度を1〜2度下げるだけでも、ガスの消費量は変わる。夏場は37〜38度、冬場は40〜42度を目安に、季節に応じて温度を調整しよう。
また、給湯器の電源をこまめに切るのも有効だ。使わない時間帯に給湯器がオンのままだと、待機時のガス消費が発生する場合がある。
【効果小〜中】キッチンでの節約テクニック
蓋をして加熱時間を短縮する
鍋やフライパンに蓋をするだけで、加熱時間を大幅に短縮できる。特にお湯を沸かすときは蓋をすることで、ガスの消費量を10〜20%減らせると言われている。
中火で調理する
ガスコンロは強火にしても、鍋底からはみ出た炎は食材を温めるのに使われない。鍋底に炎が当たる中火が、もっとも効率よくガスを使える火加減だ。
圧力鍋を活用する
圧力鍋を使えば、通常の3分の1〜4分の1の時間で調理が完了する。煮込み料理が多い家庭では、圧力鍋の導入でガス代をかなり抑えられる。
食器洗いの温度を下げる
食器洗い時の給湯温度を下げる、または水で洗えるものは水で洗うようにする。冬場はゴム手袋を使えば、冷たい水でも食器洗いが苦にならない。

【効果小】その他の節約方法
衣類乾燥はなるべくガスを使わない
ガス衣類乾燥機は便利だが、ガスの消費量は多い。天日干しや室内干しで代替できる場面では、ガス乾燥機の使用を控えるとガス代の節約になる。
ガスファンヒーターの使い方を見直す
ガスファンヒーターを使っている家庭では、設定温度を1度下げるだけでもガス消費量が減る。エアコンとの併用で効率よく暖房するのも有効だ。エアコンで部屋全体をゆっくり暖め、ガスファンヒーターで足元を素早く暖めるといった使い分けがおすすめ。
暖かい空気は天井付近に溜まりやすいので、サーキュレーターで空気をかき混ぜると設定温度を上げずに済むという声もある。
賃貸でプロパンガスを節約するには
賃貸物件ではガス会社の変更ができないことが多いため、使用量を減らす工夫が中心になる。
- 節水シャワーヘッドに交換する(退去時に元に戻せるもの)
- お風呂の入浴時間をまとめる
- 給湯器の設定温度を季節ごとに調整する
- キッチンでの節約テクニックを実践する
- 大家さんにガス会社の変更を相談する:入居者からの要望が多ければ、大家さんがガス会社を変更してくれる場合もある
賃貸物件でのガス機器の交換(コンロの交換など)は、大家さんや管理会社の許可が必要な場合がある。勝手に設備を変更するとトラブルの原因になるので、事前に確認しよう。
プロパンガスの節約効果を最大化するコツ
プロパンガスの節約で大切なのは、一つの方法だけに頼らず、複数の方法を組み合わせることだ。節約効果を最大化するためのポイントを整理しよう。
まずは「大きな節約」から取り組む
節約には優先順位がある。シャワーを1分短くするよりも、ガス会社の切り替えのほうが圧倒的に効果が大きい。まずはガス会社の変更や値下げ交渉といった「仕組みを変える節約」に取り組み、その上で日々の使い方を見直すのが効率的だ。
季節ごとに対策を変える
プロパンガスの使用量は季節によって大きく変動する。冬場は夏場の2〜3倍のガスを使うケースも珍しくない。これは水温が低いため、設定温度までお湯を沸かすのに多くのエネルギーが必要になるからだ。
- 夏場:給湯温度を37〜38度に設定、シャワーの回数を増やしてお風呂の湯量を減らす
- 冬場:保温シートの活用、入浴時間をまとめる、暖房はエアコン併用で効率化
冬場に向けて保温シートを買い足しておくと、寒くなってから慌てずに済む。
節約の効果を「見える化」する
検針票を毎月チェックして、使用量と料金の推移を記録しよう。節約の効果が数字で見えると、モチベーションの維持にもつながる。前年同月との比較をすれば、季節変動の影響を除いた本当の節約効果がわかる。

プロパンガスの節約でやってはいけないこと
節約を意識するあまり、やってしまいがちなNG行動もある。安全面と効果の両面から、避けるべき行動を確認しておこう。
- 給湯器の温度を極端に下げる:設定温度を低くしすぎると不完全燃焼の原因になる。メーカー推奨の範囲内で調整しよう
- ガスの元栓を頻繁に開け閉めする:ガス栓の劣化やガス漏れのリスクがある。使わない時間が長い場合のみオフにする
- 古いガス機器を使い続ける:古い給湯器はガス効率が悪く、新しい機器への交換で節約効果が出ることもある
- 極端にお湯を使わない生活をする:衛生面に支障が出るほどの節約は本末転倒。健康を損なわない範囲で工夫しよう
安全は節約に優先する。ガス機器に異常を感じたら、節約よりも先にガス会社に点検を依頼しよう。

よくある質問(Q&A)
Q. プロパンガスの節約で一番効果が大きいのは?
ガス会社の切り替えが最大の効果を発揮する。使い方の工夫で節約できるのは月500〜2,000円程度だが、ガス会社の変更なら月3,000〜5,000円以上安くなるケースもある。持ち家で切り替えが可能な方は、まず見積もりを取ってみるのがおすすめだ。
Q. 都市ガスに変えたほうがいい?
自宅の前に都市ガスの導管が通っていれば切り替えは可能だが、配管工事やガス機器の交換に費用がかかる。初期費用と毎月の節約額を比較して、どのくらいの期間で元が取れるかを計算した上で判断しよう。
Q. プロパンガスの節約で注意すべきことは?
安全面をおろそかにしないこと。ガスの元栓を頻繁に開け閉めしたり、給湯器の設定温度を極端に下げたりすると、不完全燃焼や故障の原因になることがある。メーカーの推奨範囲内で調整しよう。
Q. プロパンガスの使用量を確認する方法は?
毎月届く検針票(請求書)に使用量が記載されている。過去のデータと比較することで、節約の効果を確認できる。季節ごとの変動も把握しておくと、適切な節約対策が立てやすくなる。
プロパンガスの節約は、大きな節約方法(ガス会社の切り替え)と日々の小さな工夫の両方を組み合わせることで、最大の効果が得られる。まずは自分のガス料金が適正かどうか確認し、できることから始めてみよう。
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