ゲーミングPCやPS5、モニター、周辺機器をフル稼働させてゲームを楽しんでいると、ふと気になるのが電気代ではないでしょうか。ゲーミングPCは一般的なパソコンの2〜5倍の消費電力があり、長時間プレイする方ほど電気代の負担も大きくなります。
この記事では、ゲーマーの電気代事情を掘り下げたうえで、電力会社のプラン選びや日常の節約テクニックまで、ゲームを楽しみながら電気代を抑えるための実践的な方法を解説します。

ゲーミングPCの電気代はどのくらい?
ゲーミングPCの消費電力は、搭載しているグラフィックボード(GPU)やCPUのスペックによって大きく異なります。スペック帯別に1ヶ月の電気代の目安を見てみましょう。
スペック別の消費電力と月額電気代の目安
以下は1日4時間のゲームプレイを30日間続けた場合の目安です。電気代の単価は1kWhあたり約31円で計算しています。
エントリークラス(消費電力300〜500W)
1時間あたり:約9〜16円
月額(4時間/日):約1,100〜1,900円
ミドルクラス(消費電力500〜750W)
1時間あたり:約16〜23円
月額(4時間/日):約1,900〜2,800円
ハイエンドクラス(消費電力750〜1200W)
1時間あたり:約23〜37円
月額(4時間/日):約2,800〜4,500円
ハイエンドのゲーミングPCを長時間使うと、月の電気代が数千円単位で増加します。さらにゲーミングモニターやヘッドセット、ルーターなどの周辺機器の電力消費も加わるため、実際にはもう少し高くなる可能性があります。
ここで挙げた数字はあくまで目安で、実際の消費電力は構成やゲームタイトルによって変わります。コンセントとPCのあいだに挟むワットチェッカーを使えば、自分の環境での実測値をその場で確認できます。
ゲーミングPCの実際の消費電力は、常に最大ワット数を消費しているわけではありません。ゲームの負荷やシーンによって変動し、軽い作業時はアイドル状態で70〜100W程度まで下がります。
つけっぱなしにした場合
ゲーミングPCをアイドル状態(起動したまま放置)でつけっぱなしにした場合、消費電力は約70〜100W程度です。1ヶ月つけっぱなしにすると約1,600〜2,300円の電気代がかかります。ゲームをしていないときはスリープモードかシャットダウンにする習慣をつけましょう。
ゲーム機(コンソール)の電気代
参考として、ゲーム機の消費電力も確認しておきましょう。
PlayStation 5:ゲーム中約200W、スタンバイ約1.5W
Nintendo Switch:TVモードで約40W
Xbox Series X:ゲーム中約200W、スタンバイ約13W
ゲーム機はゲーミングPCに比べると消費電力が低いため、電気代の影響は比較的小さいです。

ゲーマーに合った電力会社のプランはある?
記事執筆時点では「ゲーマー専用プラン」と銘打った電力会社のプランは見つかりませんが、ゲーマーのライフスタイルに合いやすいプランの特徴はあります。
夜間に多く使う方は夜間割引プランが有利
深夜にゲームをプレイすることが多い方は、夜間の電力量料金が安くなるプランを選ぶと電気代を抑えやすくなります。
・東京電力「夜トク8」「夜トク12」:23時〜翌7時(または21時〜翌9時)の夜間料金が割安
・シン・エナジー「【夜】生活フィットプラン」:ナイトタイム(平日23時〜翌6時、休日22時〜翌8時)の単価が安い
・Looopでんき:市場連動型で深夜帯は単価が下がる傾向あり
ただし、夜間割引プランは昼間の単価が高くなる点に注意してください。昼間もPCを使う方は、フラットな料金体系のプランのほうが安全です。
使用量が多い家庭向けのプラン
ゲーミングPCの稼働で月々の電気使用量が増えている場合、使用量が多い段階の単価が安いプランが有利です。CDエナジーダイレクトの「ファミリーでんき」や、各新電力会社の大量使用向けプランが選択肢になります。
基本料金0円プラン
ゲームのプレイ頻度にムラがある方(平日は少なめ、週末はたっぷり等)は、基本料金0円で使った分だけ支払うプランも検討の価値があります。
ポイント還元プラン
楽天でんきやauでんきなど、電気代に応じてポイント還元があるプランなら、ゲーミングデバイスの購入費用にポイントを充てるといった使い方もできます。

ゲーミングPCの電気代を節約する実践テクニック
電力会社のプラン選びに加えて、PC自体の設定や使い方でも電気代を抑えることができます。
1. 電源ユニット(PSU)の変換効率に注目する
ゲーミングPCの電源ユニットには「80 PLUS認証」という変換効率の基準があります。Bronze、Silver、Gold、Platinum、Titaniumとグレードが上がるほど変換効率がよく、無駄な電力消費が少なくなります。新しくPCを組む場合やパーツ交換の際は、Gold以上の電源ユニットを選ぶのがおすすめです。
2. GPUの電力制限(Power Limit)を設定する
グラフィックボードのドライバーやソフトウェア(NVIDIAならGeForce Experience、AMDならAdrenalinなど)から電力制限を設定できます。性能を10〜15%程度下げるだけで、消費電力を大幅に削減できる場合があります。ゲームのフレームレートへの影響が少ない範囲で調整してみましょう。
3. モニターの輝度を下げる
ゲーミングモニターの輝度は、最大設定にしなくても十分にプレイできるケースがほとんどです。輝度を下げることで消費電力が減り、目の疲れも軽減されます。暗い部屋でプレイする場合は特に、輝度を50〜70%に抑えるだけでも効果があります。
4. 使わないときはスリープ or シャットダウン
ゲームをしていないときにPCをつけっぱなしにすると、アイドル状態でも月に1,600〜2,300円程度の電気代が発生します。休憩中はスリープモード、長時間使わない場合はシャットダウンにする習慣をつけましょう。
5. ゲーム中のエアコンを最適化する
ゲーミングPCは稼働中にかなりの熱を発生させます。特に夏場はPCの排熱に加えて室温も上がるため、エアコンの冷房負荷が増えます。PCの排熱が部屋にこもらないよう換気を工夫したり、サーキュレーターで空気を循環させたりすることで、エアコンの設定温度を上げても快適にプレイできます。
6. 周辺機器の待機電力をカット
ゲーミングキーボード、マウス、ヘッドセットの充電器など、使っていないときもコンセントに挿しっぱなしの周辺機器はありませんか。スイッチ付き電源タップで一括オフにすれば、待機電力のムダを省けます。
ゲーミングPC以外の電気代も見直そう
ゲーマーの電気代はPCだけで決まるわけではありません。生活全体の電力消費を見直すことで、より大きな節約効果が得られます。
照明のLED化
ゲーム部屋の照明が蛍光灯や白熱電球なら、LEDに切り替えることで消費電力を大幅に削減できます。間接照明やゲーミングライトも、LED製品を選べば省エネです。
冷蔵庫やエアコンの省エネ設定
家庭全体の電気代で大きな割合を占めるのは、PC以上にエアコンと冷蔵庫です。これらの省エネ設定を見直すだけでも、月に数百円〜千円単位の節約が見込めます。
電気とガスのセット割
電気とガスをまとめて契約するセット割も検討の価値があります。光熱費全体を見直すことで、ゲーミングPCの電気代増加をカバーできるケースもあります。
ゲーミングPCの電気代だけに注目せず、家庭全体の光熱費を見直すことで、トータルの節約効果が大きくなります。電力会社の切り替えと日常の工夫を組み合わせましょう。
よくある質問(Q&A)
ゲーミングPCの電気代を正確に測るにはどうすればいい?
ワットモニター(ワットチェッカー)を使えば、PCの実際の消費電力をリアルタイムで測定できます。コンセントとPCの間に挟むだけの簡単な機器で、家電量販店やネット通販で1,000〜3,000円程度で購入できます。自分のPCの実際の電力消費を把握するのに便利です。
ゲーミングノートPCとデスクトップ、電気代はどちらが安い?
ゲーミングノートPCのほうが消費電力は低い傾向があります。一般的なゲーミングノートの消費電力は100〜200W程度で、デスクトップの500〜1200Wと比べると大幅に少ないです。ただし、同等の性能で比較するとデスクトップのほうが高い性能を発揮できます。
電力会社を切り替えるとゲームプレイに影響はある?
電力会社を切り替えても、電気の品質(電圧・周波数)は変わりません。電力は同じ送電網を通じて届けられるため、ゲームのプレイ環境に一切影響はありません。安心して切り替えを検討してください。各社の料金比較はエネチェンジや新電力ネットで確認できます。
まとめ
ゲーミングPCは消費電力が大きく、ハイエンド機種だと月の電気代が数千円単位で増加します。記事執筆時点で「ゲーマー専用プラン」は存在しませんが、夜間割引プランや使用量が多い家庭向けプラン、ポイント還元プランなど、自分のプレイスタイルに合ったプランを選ぶことで電気代を抑えられます。
PC自体の設定(電源ユニットの効率化、GPU電力制限、モニター輝度の調整)や、使っていないときのスリープ・シャットダウンといった習慣づけも効果的です。ゲームを楽しみながら電気代も賢くコントロールして、快適なゲーミングライフを送りましょう。


